❖ シモネリ オスカー1 修理記録(2026年版)
これまでご紹介していたエスプレッソマシン「シモネリ オスカー1」の修理記録を2026年版として加筆修正しました。
「同じような不具合で困っている」とのお問い合わせを多くいただくようになったことや、備忘録も兼ねて修理内容を公開いたします。
今後も追加情報が発生したら修正していきます。
※重要※
修理内容はメーカー非公式のものであり、完全に自己責任での実施をお願いいたします。
推測を含んだ対応や、独自の判断による修理方法も多分に含まれております。
万が一、大切なマシンが旅立ってしまっても、当店では責任を負いかねますので、どうかご理解のうえご覧ください。
そもそも
専門業者に頼めば早いのでは??
確かにその通り。
ただ、バリスタとして日々マシンと向き合っている以上、構造や仕組みを自分の目で理解することもまた、大切な仕事のひとつだと捉えています。
ですので、愛機 Nuova Simonelli社「オスカー1」の修理を自身の手で行いました。
修理に使用したもの、必要なもの
・モンキーレンチ
・ドライバー
・そこそこの力
・戻す際、ネジの場所がわかるように写真を記録したほうが良いです
以下、実際に体験した2つの主な不具合についての記録です。
不具合①:お湯が出ない
症状:お湯が出ない/出たとしても少量
突然、お湯が出なくなりました。
出ても必要な湯量にはほど遠い状態。
ネットやSNSの情報から、以下の4つの対応を検討・実施しました。
① バイブレーションポンプの交換
② ソレノイドバルブの清掃
③ 電磁弁の交換(未実施)
④ スケール除去
① バイブレーションポンプの交換
まず疑ったのは、水を送り出す要「バイブレーションポンプ」の故障。
故障の大半は、このバイブレーションポンプの劣化・故障が原因と言われているようでした。
オスカー1の修理で苦労する点は、交換パーツが入手しづらいということと。
主に海外発注になるので円安の影響や送料含め価格が割高。
とはいえ、無いことには始まらないのと、仮にバイブレーションポンプが原因でないとしても予備で保管できるので、まずは確認後発注。
約2週間後、部品が到着。
バイブレーションポンプ
110Vか120Vを選ぶといいようです。
オスカー1 裏面
バイブレーションポンプは本体の底に位置しています。
本体を反転させて交換してみてください。
オスカー1 裏面
※ボイラー内の水を抜いてから作業してください
交換していざ!!
……
この時はポンプが原因ではなさそうでした。
保管決定。
② ソレノイドバルブの清掃
どうやら、これはソレノイドバルブというらしい。
この「ソレノイドバルブ」の1mm程度の小さな穴にスケールや異物が詰まると、お湯の流れが止まることがあるとの情報をもとに洗浄しました。
ではチャレンジ。
しかし、こちらも症状に変化は見られず。
③ 電磁弁の交換(未実施)
こちらも原因としては有力でしたが、バイブレーションポンプの発注後に追加発注したため再び2週間を要したたことと、その後の処置により復活したのでこの時は交換を見送りました。
保管決定。
④ スケール除去
日々のメンテナンスで実施済みではありましたが、スケールが原因による詰まりなのかと疑ったので、グループヘッドのバックフラッシュを行いました。
原因特定:給水タンクの異物混入(当時)
点検を進める中で、ようやく『犯人』らしきものを発見。
それは小さな緑の棒状の破片。
グループヘッド(抽出口)の近くで発見しました。
分解していくうえで見かけることの少ない、割と目立つ色です。
給水タンク内の部品の一部が欠けて混入したのかな。
これか?
新品時の給水タンクの形が分からないので断定できませんが、修理を進めたなかでこれ以外に緑色のパーツを見たことがない。
この細長い緑の異物を除去後、無事にお湯の流れが復活しました。
ネットやX(当時はTwitter)情報によると、このパーツによる詰まりは事例として結構あるそうです。
…あれ? …これか? …ちがうか。
不具合②:スチームの圧が弱い
症状:スチームの勢いが弱い
今度はスチームができなくなりました。
スチームノブを全開にしても蒸気が弱く、キメ細やかなスチームミルクができなくなりました。
まずはノズル詰まりを疑い、洗浄剤「CAFIZA/カフィーザ」を用いて一晩漬け置き。
翌日、ある程度は改善されたように見えましたが、やや洗浄剤の匂いが喜気になる。
ノブの回転がスカスカしている気もする…。
もしかしたら別の問題なのかも??
今回はスチームノズルの分解清掃を含めた以下の2点を実施しました。
①スチームノズルの分解と清掃&パーツ交換
②ボイラー内のチェック&お湯抜き
①スチームノズルの分解と清掃&パーツ交換
動画じゃなくてすみません。
スチームノズルを分解するには前面パネルも外さなくてはならず、ランプ類のケーブルも写真で記録を撮りながら外していきます。
あれはあの緑???
あれが電磁弁か
スチームの熱でだいぶ劣化してました
②ボイラー内のチェック&お湯抜き
ボイラー内の清掃は本体を反転させたり、100円均一で買ってきたスポイトのような注射器を使って水抜きを行い、浄水を入れ替えました。
汚れているねぇ
カメラを使ってボイラー内の汚れを確認。
結果
以前よりスチームのパワーは改善しました(修理当時)。
シンプルにOリングだけ交換するだけでも上手くいく場合もありそうです。
スチームバルブのパーツのネジ山が無くなったり、Oリングが劣化することによって蒸気の流れが悪くなり、威力がなくなっていたのではと推測します。
パーツを定期的に交換するのが一番の効果的なメンテナンスなのではと感じました。
おわりに
修理にあたっては、さまざまな方に技術的な助言や情報をご提供いただきました。この場を借りて、心より御礼申し上げます。
なお、冒頭でもお伝えしました通り、本記事の修理内容はメーカー非公式のものであり、推測や独自の判断を含みます。
実施に際しては、すべて自己責任でお願いいたします。
不具合が悪化した場合でも、当店では責任を負いかねますこと、あらかじめご了承のほどお願い申し上げます。
それでは皆さま、オスカーで楽しいエスプレッソライフを。
